カバイロツルタケ(Amanita vaginata var. fulva)生食は

 テングタケ科といえば、『毒きのこ』を直感される方が多いだろう。実際、ドクツルタケ・シロタマゴテングタケ・フクロツルタケなどの猛毒きのこをはじめとして、ベニテングタケシロテングタケタマシロオニタケなど、多数の毒きのこが含まれているし、これからも新たな有毒種が明らかになる可能性がある。

 その一方で、これまで紹介してきたタマゴタケを始め、ガンタケ・ドウシンタケなど、食用となる種もいくつかある(ドウシンタケなどは恐ろしくて食べる気がしないが)。本種も食用となるものの一つである(ただし生食は毒)。

 本種カバイロツルタケは、ツルタケAmanita vaginata var. vaginata)の変種(注)である。ツルタケは傘は灰褐色〜灰色で柄も同色を帯びるが、カバイロツルタケは傘が樺色〜茶褐色であり、柄もその色を帯びる点が異なる。それ以外の形態的特徴は共通している。すなわち、傘の周囲に溝線があり、つばがなく、大型のツボを持つ。

 食用ということと、収穫物が少なかったということで、昨年(2001年)のマジカルきのこツアーの際にも、数本採取され茸鍋にぶち込まれたが、形が崩れやすく、味もこれといった特徴がなかったため、あまり存在感がなかった。

(注)『家の光協会 きのこ図鑑』では、カバイロツルタケは、ツルタケの変種ではなく独立種(Amanita fulva)にすべきとの見解が示されている。

写真を差し替えました(2005年11月9日)。
写真5・6を追加しました(2008年4月11日)。

【メモ】カバイロツルタケの2タイプ(長岡技科大の宮内教授による)

  • Amanita vaginata var. fulva:つぼは樺色、柄は滑らか
  • Amanita cf. crocea:つぼは白色、柄はだんだら模様

とあるけど、下の写真は・・・・???

  • 上段左2つ:つぼが白色で柄は滑らか
  • 上段右2つ:つぼが樺色で柄はだんだら模様というかササクレあり

カバイロツルタケ(成菌)
写真1 (57KB)
つぼ白色タイプの成菌

カバイロツルタケ(幼菌)
写真2 (71KB)
つぼ白色タイプの幼菌

カバイロツルタケ(つぼも樺色)
写真3(65KB)
つぼ樺色タイプの成菌

カバイロツルタケ(つぼも樺色)
写真4(69KB)
同左、ローアングルで


カバイロツルタケ写真5(34KB)
写真5(34KB)
つぼ樺色で柄が平滑

カバイロツルタケ写真6(35KB)
写真6(34KB)
つぼ樺色で柄が平滑

(準備工事中)

(準備工事中)


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