ニガイグチモドキ(Tylopilus neofelleus(とても苦いので食用不適)

苦いきのこの話はケロウジでさんざん語り(騙り?)尽くしたような希ガスるが、在庫写真があったので懲りずに、とても苦いニガイグチモドキである。雑木林・マツ林にしばしば発生する中〜大型のイグチ類である。管孔の端がブドウ色なのが特徴的である(下の写真2を参照)。

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せっかくなのであるから、このきのこの名前に絡んで少し駄文を連ねてみたい。

ヤマドリタケモドキ、ヌメリスギタケモドキ、サマツモドキ、シメジモドキ(→ハルシメジ)コテングタケモドキ・・・・・・

モドキが付くきのこは多数あり、例えば、本郷さんの図鑑(「きのこ図鑑」のページを参照)には「No.」が付いているモノだけで61種類も掲載されている。いちいち確認したわけではないが、”モドキ”があるからには、”モドキ”の付かない本家

ヤマドリタケ、ヌメリスギタケ、サマツ(→モミタケ?)、シメジ(→ホンシメジ?)、コテングタケ・・・・・・

があるはずである。

いや、確かにあるのだが、ヤマドリタケは日本では希な存在だし、ヌメリスギタケはモドキとの区別が曖昧(であると勝手に思っている)だし、サマツモドキはしばしば発生しており、オオモミタケは見たことが一度だけあるがモミタケは見たことがないし、ホンシメジは置いといて、ましてやコテングタケは長野県などの標高の高い針葉樹林で見かけるが、新潟県では発生を見たことがない(あるところにはあると思うが・・・)。しかもコテングタケは大きいとは言えず名前どおりかもしれないが、コテングタケモドキはどちらかと言えば「大型」のテングタケ類であり、どこが「小(コ)」なのかと小一時間(ry、しかも新潟県内ではコテングタケモドキはそこいら中に・・・

何を言いたいのかというと、モドキはポピュラーなのに本家は???というのが少なくないのである。本種もである。それに加え、本家(ニガイグチ)と本種(ニガイグチモドキ)は、図鑑を見てもあまり似ている気がしない。だから何だ、と言われそうだが、ニガイグチ本家にも早くお目にかかりたいモノであるし、また和名は適切に付けられることを願うや切、である。

(2007年5月10日作成)


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