ハイイロシメジ(Clitocybe nebularis)というかというか・・・ハイイロシメジ(2003年10月20日、新潟県朝日村の竹林にて) さて本種、ハイイロシメジは、本ページの上の方にも書いてあるとおり、扱いが悩ましいきのこである。はっきりと毒きのこ扱いされている図鑑は、「日本の毒きのこ」(「きのこ図鑑」のページを参照)くらいであるが、他の図鑑にも「生食は毒」とか書いてあったりする。新潟県でも、1999年11月に生焼けの本種を食べたことが原因と考えられる食中毒が起きている(「きのこ中毒」のページを参照)。また、生焼けでなくても、人によっては中毒するらしい。 万が一、とか言うとまさに毒きのこみたいだけど、食べるときも、いったん茹でこぼしてからでないと、独特のにおい(粉臭などといわれているが、とても甘ったるくてキツイ香り)が気になって食べられたものではない。さらに、茹でこぼす際にもその臭いがかなり出てくるが、いったんその臭いをかいでしまうとその人はハイイロシメジを食べたくなくなってしまう。茹でこぼすときには、換気扇をきちんと回しながらやっても良いが、屋外で茹でればなおよい。きちんと処理したものは、下の写真のように煮付けなどの料理に有用ではある。 いくつかの図鑑には、近似種の「シロノハイイロシメジ(Clitocybe robusta)」も記載されているが、色が全体的に白っぽい以外にはっきりした違いがない。個人的な見解としては、白っぽいものも含めて「ハイイロシメジ」として取り扱うのがよいと思うが、詳細な研究が必要かもしれない。 (2004年11月21日作成) |