アカモミタケ(Lactarius laeticolorus)アカハツのついでにアカモミタケも掲載してみる。 アカモミタケは、モミ属の樹下に発生する、オレンジ色のチチタケ属のきのこである。傘表面には環紋(リング状の模様)があり、柄には楕円形のアバタ模様がある。一見アカハツに類似しているが、緑変性はない。キチチタケにも似ているが、こちらは乳液が最初白色で、黄変するのに対し、本種は乳液が朱色で変色しない。 ベニタケ科のきのこは、ベニタケ属・チチタケ属ともに、いわゆる”縦に割けない”きのこで、肉質がもろいモノが多いが、このきのこは”ベニタケ科にしては”肉質がしっかりしている。加熱してもその肉質は引き継がれる。同属のチチタケは、出汁が出るがその分独特の”チチタケ臭さ”(干物臭さに通ずる)を伴うのに対して、本種の風味は癖がない。きのこ汁とクリームシチューでしか味わったことがないが、いろいろな料理に適しているのではないかと思われる。 (2007年11月13日作成) |